映画から学ぶライフレッスン

映画から私が受け取った学びの記録(全てネタバレあり)

ボーイズ・オン・ザ・サイド/Boys on the Side

1995制作のアメリカ映画。NYでクラブをクビになったブルース・シンガーのウーピー・ゴールドバーグが、L.A.で再出発をするため、移動の旅をともにするメアリー・ルイーズ・パーカーと途中で拾うことになるドリュー・バリモアと友情を育んでいくロード・ムービー。

 

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ボーイズ・オン・ザ・サイド - Wikipedia

 

女性の友情モノの映画は数あれど、これはなかなかな珠玉作品ではないでしょうか。ウーピーは独立自尊の気が強い女性、メアリー・ルイーズはわかりやすい強さはなく、遠慮がちに生きてきたけれど、包容力があり、ドリューはまだまだ無知でひたすら若い女の子、という役どころ。それぞれ全然違うのに、この三人が一緒にいられるのがとても自然に見えるのです。

 

物語では、メアリーが当時不治の病だったAIDSを発症するHIVに感染している設定です。HIVは性行為で感染するので、彼女はもう他の人と性行為は行えない、と諦めています(当時もコンドームをすれば感染を防げる事実も知られるようになっていたとは思うのですが)。そして、最後に自分が男性と行為に及んだことを思い出して(確か、あまり美しい思い出ではない)「あの時が最後だったんだな、と思う。その時は、まさか、自分の一生でこれが最後のセックスになるなんて思いもしなかった」としみじみと言っていました。そう、人間なんて誰しもそれが人生最後の〇〇になるなんて、思いもしないものです。だから私はこの映画を観て以来:

 

「これは、もしかしたら人生最後のこの行為なのかもしれない」

 

というのがよく頭の隅っこに登場するようになりました。もちろん意識的に「最後に一度〇〇しよう」と思ってできることもたくさんあると思います。でも、日常的に繰り返ししていることは、特に、それが失われるなんて思いもよらないことの方が多いのではないでしょうか?日常的に走っていた人が、股関節の加減が悪くなって、もう走れなくなった、とか、スイーツ大好きだった人が、糖尿病を発症してもう食べるの禁止になるとか。なんだ、あれが最後だったのか、という感じ。もっとも、大して大事でもないことも多いんでしょうけど、セックスできない、というのは、えー!マジ???って感じですよね。

 

この映画でマシュー・マコノヒーが単純だけど善良な警察官の役で出てきてとても好感を持ったので、彼のその後の大活躍は嬉しかったものです。メアリーのお相手の木訥とした感じの人は、今検索したら、セックス・アンド・ザ・シティに出てくるホテル王のリチャード役のジェームス・レマーだったんですねー。

 

xx jane.